推敲しない日記
推敲しない文章はただの羅列なのだろうか。
僕は身勝手だった。
自分の足元の不安定さを、あの子に押し付けようとして、
あの子の視界も歪ませてしまった。
些細なささくれはとても痛かっただろう。
その憶測すら、的外れでありそうで、
それほどに身勝手。
そして、何も手につかなくなる。
本当に、何も。
傷は深い。
多分、想像以上に。
僕は昔から、想像力に乏しい。
そして、さも「傷ついたのは自分」だと密かに主張を始める。
言葉の陰から、口元から、そいつを覗かせる。
醜い、想像以上に。
こうなってでも吐き出したいと思うのだから、どこか手に負えない。
言葉に起こして、客観視したところで、何も変わらない。
肉体から言葉は離れない。
醜いそれなら、なおさら。
自分の素直さが醜い。
素直の振りを、超えていないから。
偽物も続ければ本物になれると信じていたけど、
どうしようもないので、もとよりどうしていいかもわからないので、
最低限の身支度と準備だけをして、
明日は少しだけ遠くに行ってしまおうと思った。
かつて、あれほどに焦がれた鎌倉も、1時間で辿り着ける。
海を眺めれば、何かが変わる気がして、
実に、そう、心中穏やかではない。